インターステラー
でも、やっぱり壮大な作品だったので感想をそれなりにUPします。
これより先の記事にはネタバレが含まれます。
主人公のジョセフ・クーパーは義父・息子のトム・娘のマーフィーとの4人暮らし。元宇宙飛行士でありながら、現在は農夫としてトウモロコシを作って生計を立てている。
息子の進学問題、優秀ではあるが変わり者の娘との関わりなど、結構普通な父親としての日常が描かれており、これが徐々に壮大かつ、とんでもない奇想天外なラストへと結びつくなど予想もできない作り。
天才的な頭脳を持つ娘が自分の部屋に起こっている現象に気づき、父親と共に怪しげな施設を探り当て、そこでいきなり人類の存亡を掛けたプロジェクトのメンバーにスカウトされてしまうのは、何だかビックリというより、ここまで丹念に描かれてきたストーリーを壊されたような気がして正直拍子抜けしてしまったのはわたしだけ?
プロジェクトメンバーたちが言う「彼ら」が作ってくれたワームホールを抜け、先に旅立ったメンバーたちの発信する信号を基に移住可能な惑星を目指す旅に出る。。。
正直、わたしは相対性理論に関する本や番組、考え方に触れるのが実は大好きだったりする。会社で非論理的な輩にワケのわからない感情論を展開され不毛な口論になると、家に帰って「相対性理論と量子論」という愛読書でストレスを解消している
学生時代は自分は文系の人間だと思っていたが、この10年くらいはもっぱら物理の世界に傾倒している感じが見受けられるのね・・・なぜかしらw
色々な現象を解明もしくは理由づけするという作業はスカッとして気持ちがいいしね。
但し、相対性理論は壮大な内容過ぎて、その内容をすべて理解するには専門知識が乏しすぎるわたしの解釈ではアインシュタインはブラックホールの存在については説明しておらず、一般相対性理論を参考にしたシュワルツシルトが発表したのではないのだっけ?(だから相対性理論の一部って事?)
曖昧さこそが自然現象である、的な量子論はわたしには良く理解できないのだけれど、ラスト近くでクーパーが5Dの世界から娘の部屋にコンタクトを図っていたのは、量子論的概念なのかな?あの空間にいたクーパー自身が自分自身の存在を捉えていなければ、(つまり目を閉じるとか)クーパは複数存在し、その意識が覚醒もしくは自身の存在を認知しようとした事で、何階層にもなっていた空間が粒子化し、一人のクーパーに戻った?ってイメージを映像化してみた感じ??
まあ、とても巧く物理や化学が融合されているのに、すごくご都合主義な作りにもなっていて、でもそれでも何だか希望を持てるラストに作られていたのはやっぱりエンターテイメントとしては必要な事だよね、と感じました。そこは独りよがりじゃない・・・みたいなw
観てる人の気持ちもちゃんと考えてる・・・というか。
途中から登場したマット・デイモンが、あの状況で取ったあまりに普通に悪いやつ的な行動に心底腹を立てたり、呆れたり、恋人が見つけた惑星で何とか生き延びてるアメリアを探しに再度旅立つクーパーに、すっごいアナログさを感じるのも何だかすごく奇妙に新鮮な感覚だったりしました。
あのロボット?というには、あまりにシンプルな作りのTARSがブラックホールの中で何故、素粒子にならなかったのかは置いといてw人間たちのやり取りより、何故か彼に一番感動した。色々な思惑に振り回される人間より、なんて純粋なんだろう・・・というか。
彼を見てヤマトのアナライザーをふと思い出したり、クーパーの愛称である「クープ」と聞いて、ツインピークスのデイル・クーパーを思い出したりw雑念と煩悩に振り回されながらの
3時間近くでしたが、全く長時間鑑賞の苦痛さは感じませんでしたよ。
我々が思っているよりずっと曲線的で、柔軟な物質や空間の世界の映像化に挑戦したノーラン監督の今作でした
宇宙を疑似体験できる映像は大スクリーンで見る価値アリだと思います。
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