JIN-仁- 最終章
仁の容態はますます悪化。
そんな仁を見て、彼を救うには元の世界に戻るしかない・・・と心配する咲と野風。
その頃、恭太郎は勝からフランス留学を薦められる。願ってもない良い話のはずだが、暗い表情の恭太郎に、前へ進めと言う勝。おまえがいくら悔やんでも、あいつはもう戻ってこない、と言う勝の言葉に、ますます責任を感じる恭太郎。
龍馬の人生を奪っておいて、自分の人生を切り拓くなどと許される事ではないと。。。
栄から恭太郎の決心を聞いた咲は、兄を止める為に上野へ駆けつける。だが、恭太郎の姿を見つけ駆け寄ろうとした咲を銃弾が襲う。
野戦病院を開いた仁の元に、恭太郎に担がれた咲が運ばれてくる。
医学館・医学所が協力して治療にあたるその診療所を見て、自分の考えを反省する恭太郎。次々と死んでいく彰義隊の面々を必死で治療していく仁たちの為に診療所に残る決意をする。
撃たれた腕の治療はしたものの、細菌感染しているのを気づかず、周囲を気遣って倒れてしまう咲。ペニシリンさえ効かない緑濃菌に感染していた。
脳腫瘍の状態が悪化していく仁と、緑濃菌に蝕まれていく咲。
そんな時、仁はこの時代に飛ばされてきた時、自分がポケットに入れたはずの薬を思い出し、仁友堂のメンバーや橘家の人間にそれを探してもらう。
自分が恭太郎と出会った辺りを探していた時、再び龍馬の声を聞く仁。咲を救うには未来に行くしかないという声にしたがって、自分が手術した脳腫瘍を抱えた男が倒れていた錦糸町公園を目指す。
仁の狙い通り、そこから未来に戻る事ができた。意識が戻るとすぐに胎児様腫瘍を持ち出し、咲の病状を好転させる薬を持ち、非常階段を目指す。あの時のように、あの時の自分に呼び止められ、もみあいになり、結局今の自分ではない方の仁が飛ばされてしまった。力尽きる仁。
しかし、目を覚ました仁を待っていたのは、微妙に変化した未来だった。江戸時代に残してきた人たちについて調べる決心をした仁は、幕末についての資料を読んだり、橘家があった辺りに行ってみる。驚いた事に、橘家の跡地に病院があるのを見つける。
そしてそこで仁に声をかけてきたのは・・・・。
見えんでも、聞こえんでも、おるぜよ。
いつの日ぃも 先生と共に。
何故か仁と咲の記憶意外は、誰の記憶からも削除されてしまった仁の存在。でも、それでも仁と皆の日々は実在したんだよ・・・と言いたげな龍馬の言葉。
結局、いきなり現代に戻ってきた仁だったけど、あのまま江戸時代の皆とお別れのままラストってのは何だか寂しいなぁ。まあ、こうなるしかないんだろうけど、咲と仁が両思いでありながら150年も離れ離れになってしまったのが切ない。
未来からの説明が、ちょっとご都合主義な感じだったけど、結局病状が回復した咲が野風の子供の安寿を引き取って、その子孫が「橘未来」となって仁の前に現れるのは、ちょっと粋というか、ある意味切ない展開だったかな。
再び、未来の脳腫瘍手術に挑む仁は、果たしてまたまたタイムパラドックスに入っていくんだか、どうなんだか。。。。
なんにしても、とうとう終わってしまいました。
あぁ~、うそぉ~~って感じですわ。
緒方先生も、龍馬も、仁友堂の仲間も、橘家や鈴屋の人たち、野風も。。。
なんだか一瞬で夢のような存在に変わっちゃいましたね。仁があちらへ行った時のように、また人には言えない自分だけで抱えなければならない「過ごしてきた境遇が一瞬で変わった事実」
これってあまりに辛い事だよね。また、何年もかけて今の自分を受け入れていかなければいけないわけで。
あの包帯男の仁が未来に戻ってきたワケは、咲を救いたい一心だったんですね。それで薬を持ち出したり、もう一度江戸時代に戻ろうとして非常階段に行ったわけですな。。。あの包帯男が江戸時代に戻るってのは、絶対にないパターンなのかな。。。。
まあタイムパラドックスってのは、タイムスリップものには、つきものですけど釈然としないものが残るなぁ~~。
でも不思議なのは、どのキャラもかなりの豪華キャストが演じている上に、どれもキャラ立ちしていて存在感のあるキャラクターばかりなんだけど、緒方先生の時にしてもそうだったように、亡くなっても何だか妙に爽やかというか、いつまでも後味が悪い・・・ってのがないんだよね。妙にあっけないというか。
龍馬と東にしても、かなり悲劇的なのに、何だかあっさりと受け入れられてしまうというか。人の命が儚い時代だったからこそ、の悲劇的な出来事だったり別れだったりするからかもしれないけど、これは脚本が見事なのかなぁ~と思ったりしましたです。
楽しい時間は短いけれど、この足掛け2年間ですら、あっという間でした。退屈だとか、つまらないとか、そんな時間は一瞬たりともなかったな。佐分利じゃないけれど「出会った事を後悔した事など、一瞬たりともございません!」ですわ(笑)
また、いつかこんな作品に出会える時がくるんだろうか。
秀作とお別れする度、こういう思いをするけれど、何年かに一度必ず「これがまさに最高峰だ!」と思える出会をしてきたのも事実。
スクリーンで仁先生を見てみたかったけど、これはこれで立派に完結したので、とりあえず仁先生にお別れをしようと思います。
見えんでも 聞こえんでも おるぜよ
いつの日ぃも 先生と共に。
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