K-20 怪人二十面相・伝
かなり長い事楽しみに待っていたので、期待もしていたのですが予想以上の成果が得られたかな~って気がしています。
では・・・・
これから先の内容には多少のネタバレが含まれています。これから鑑賞予定のある方、くれぐれもお気をつけ下さい。
(今回は極力ネタバレを避けてます。核心には触れてないのでご安心を 笑)
うーん。
実に 素晴らしい!!
エクセレント!
今回は極力ネタバレなしでいきたいと思いますが・・・・
すごく意外だったのは時代考証というか設定ですかね。
仮に第二次大戦がなかったとして・・・の架空の1949年、帝都が舞台。
始まってからしばらくは結構暗い話。
二十面相って、こんなにセコく汚いやつだったけ~?って思いながら観てました。江戸川乱歩のシリーズは小学生の頃ほとんど読破したんだけど、もっと爽快な感じの作風とキャラ設定を記憶してたんだけどなぁ。。。
でもよくできた話だな・・・・と思いましたよ。
原作が北村想さんという方のお作なんですね~、残念ながら存じ上げませんでした
しかしちょっと驚いたのは監督・脚本が女性なんですね。
佐藤嗣麻子さんとおっしゃるんですが、この方も知りませんでした~~
プロフィールを見ると、「鬼武者」のオープニング映像を担当してらしたとか。なるほど、そうなると金城武とはその頃からのご縁なのか。
それにしてもかなりビックリしました。
邦画もここまできたか・・・・!って感じ。
これじゃー、ハリウッド映画も脅かされちゃうなぁ~、と本気で思いましたよ。(まあパクリと言えばそれまでだけど、それを感じさせないクオリティの高さを感じました♪)
わたし的には、ストーリー展開・映像その他全般、文句なしの改作でした。もっと言えばね、カメラアングルというか画面のコマ割りというか、すごく好みだったのね。
自分が以前に漫画を描いてたせいか、コミック的な画面の使い方・・・というか、映像の捉え方がかなり好きなんですよね。
だからロー・アングルより、だんぜんハイ・アングルが好き♪
昔ながらの映画を愛する人には、無粋な趣味かもしれないけど(笑)
ラスト近くの対決シーンで明らかになる事実は、観ていれば大体の人が気づくものだと思うけど、もっと意外だったのは二十面相にハメられた男、遠藤平吉の決意。
あ~、こういう風にラストへ持っていくのね・・・・って感じ。
爽快でいて、どこか切ないラスト。
もうね~
これは正月映画として、最高の作品だと思いますよ。
身分の格差から生まれる憤りや、犠牲となる弱い立場の者は誰なのか・・・的なメッセージとも取れる部分もチラっと入り、お馴染み白組が見せてくれる見事なVFXと、迫力あるアクションシーン。CG処理も違和感なくイイ感じです♪
レトロなセットに、ちょっと大げさとも取れるキャラたちのセリフ回しと立ち回りが、なんとも心地良い作品ですが、それが鼻につく人もいるかな?
キャスティングに関しては明智が何で中村トオルだったのか、ちょい不思議だけど硬い雰囲気のキャラってのが表現できてて、違和感はなかったですよ。
松たか子もキャラ設定を考えると、ちょっと年齢が・・・?とも思えなくもないけど、もともと年齢よりかなり若く見えるし、初々しいお嬢さんって雰囲気が良く出てました。
金城武は・・・・文句ないっす(笑)
繊細な顔を見せたかと思えば、ちょっと「?」という表情を見せたり、そんなムラがまたいいんだよね(爆) 様々な言葉で演技する多才さも素晴らしいけど、何から何までスキのない役者ぶりじゃ面白みがないし、どこか無骨っていうか、凸凹したところが表に出てる人が好きなのだ、わたしは(ええ、マニアです)
日本じゃシリアス系のイメージが強いような気がするけど、もともとコメディセンス抜群だし今回の役はまさに彼にベストマッチ☆だったわ。
これがわたしにとって今年最後の劇場鑑賞作品でしたが、良い作品に当たって嬉しかったです☆ もう1度観に行きたいかな。
大画面で観る価値のある作品だと思います。興味のある方、是非劇場へ。
![]() |
K-20 オリジナル・サウンドトラック アーティスト:佐藤直紀 |
![]() |
怪人二十面相・伝 (小学館文庫) 著者:北村 想 |
| 固定リンク
| コメント (14)
| トラックバック (46)
最近のコメント