銭ゲバ 第8回
あまりに落ち着き払った風太郎の態度に、ナイフを取り出す緑。そんな緑に、自分を最期まで見届けろと言う風太郎。
その無表情な様子とは裏腹に以前にも増して悪夢にうなされる。
会社では部下達に冷静に指示を出す風太郎の様子を見て、人を騙したり殺したりしなくても、いいビジネスマンになれたはず・・・・という緑の言葉に冷たく笑う風太郎。
そして突然、緑をドライブに誘う。
風太郎が向かった場所は、かつて母親と辛い夜を過ごした事がある海辺の小さな小屋だった。酔った健蔵が桃子と風太郎を家から追い出し、行く所のない二人が泊まった場所だ。穏やかな表情でぼんやりと小屋を見つめる風太郎。
訪ねてきた荻野にも、宏を殺した事をあっさりと認める風太郎。
何故、弟が殺されなければならなかったのか、それだけ知りたいという荻野に、自分は本当に宏さんの事が大好きだった・・・・・。そう告げる。
当時、宏は風太郎を引き取ろうと思っていると兄に電話していた。もしあの事件の夜、お互いに会わなければ殺される事も・・・そして、殺す事もなかった。
そう言う荻野に、あの事件が起きなくても自分はいつかは同じ道を辿っていただろう、と答える風太郎。貧しくても金持ちを恨まず、気持ちの綺麗な人はいるだろう。でも自分はそうじゃなかった。
淡々と話す風太郎の話を聞いて帰っていく荻野。
その頃、伊豆屋は大変な事になっていた。
真一が作った借金の為に暴力団の人間が店にやってきていた。
このままでは店を閉めなければならないどころか、家族に犠牲者が出る・・・!
店にやってきた風太郎に、金を貸して欲しいと懇願する祥子。
土下座する祥子を無表情に眺めていた風太郎は、自分が金持ちで、その借りた金を返さなくても問題ない相手だからそういう事を言うんだろう、と冷酷に言い放つ。
金を貸すのを断って店を出ていこうとする風太郎に突然包丁を突きつける野々村。
真一を使って荻野の妻に怪我をさせた事を警察に黙っていてやるから2000万出せという野々村夫婦に、両手を広げて自分を殺しても大丈夫だと言う風太郎。
鬼のような形相で金を出せという野々村夫婦に、風太郎はガッカリしたと言う。泣き崩れる二人に包丁を振り上げるものの刺す事はできず、そのまま店を出て行ってしまう。
「あんたらみたいのがいるから・・・!この世界は腐るんだよ」
そしてスーツケースを持った健蔵が三国家にやってくる。
自分は大金に囲まれて生活したいわけじゃない、少し金があって自由にしていられるのがいい。そう言う健蔵に、死にたくないんだろう、と冷ややかに言う風太郎。
母は、いつも自分に「お父さんは本当はあんな人じゃない」と話していた・・・と言う。無実の罪で会社をクビになり自暴自棄になってしまったのだと。だから許してやって欲しい。そう母に言われていたから自分の手で健蔵を殺す事はできなかった・・・・。
どうぞ1人で生きてください。さようなら、お父さん。と言う風太郎に突然
「子供は親より先に死んじゃいけないんだぜ」と言う健蔵。
そう、風太郎は死のうとしていた。
それに気づいた緑は、風太郎が車で出かけようとしているところに一緒に乗り込む。何故死ぬのかと言う緑に、自分が間違っていなかったのがわかってしまったから・・・と答える風太郎。その体にはダイナマイトが巻きつけられていた。
そしてあの海辺の小屋で導火線に火をつけた。
毎回毎回すごい事になってます
考えてみれば、健蔵も風太郎も、三國の人たちも、本当はそんなに悪い人じゃないんだろうね。。。結局、お互いに悪いところばかりを引き出す相性であるがために、こんな悪人ばかり・・・みたいな構図になっちゃったのかも。
それにしても伊豆屋の人たちは痛すぎたね~。
確かに2000万の借金はデカすぎるけど、だからって何で包丁になるかなぁ・・・
結局、あの人たちは風太郎にとって最後の砦だったのかも。
勝手な言い分だろうけど、人間の最後の良心みたいなものを彼らに見出そうとしていたのかもね。だから彼らのあの豹変振りは風太郎に死を決意させる事になったんでしょう。
しかし、その遥かに前。
そもそも宏が風太郎を引き取っていれば、これらの事件全部がなかったわけよね。本人が言うように、もしかしたらそれでも、いつかはこういう人間になってしまっていたかもしれないけど。そうだよなあ・・・、本当に良い人間ならここまで悪魔にはなれないよな。
でもある意味、恐ろしいほど無垢な人間なのかもね。天使も悪魔も紙一重だし。
死ぬ事を決意した日の朝、うなされる事もなく清清しい表情で起きた風太郎が何だかかなり痛々しかったです。あんな子供みたいな表情されたら何だか助けたくなっちゃうんだよなぁ~。こういうところ、松ケンほんとにうまいよね。
それにしても健蔵と風太郎の一番いいところで地震のテロップが何度も出てたのが残念だった・・・orz 確かに必要な情報だから仕方ないけど、もうちょっと出す場所とか考慮できないのかなぁ~。
さて、来週とうとう最終回。
導火線に火をつけちゃったから、1時間どうやって引っ張るのか・・・!(笑)長い回想シーンになるのかしら(いや、冗談デス)
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コメント
ほんと、今週ここまでやっちゃって、来週どうするつもりなんだろ~^^;
全部回想シーンや妄想シーンで終わるって事はないよね~。。。
>結局、あの人たちは風太郎にとって最後の砦だったのかも。
そうなのかなぁ。。。
母親と同じ良心を持った人たちのはず。。。だったのに、
あの包丁は痛いわ。確かに。
でも、あんなに借金抱えちゃったら、ああなるのも
無理ない気がしますわ~。
風太郎には、ぜひとも伊豆屋の人たちにお金を
あげてから死んで欲しかったです。
って言うか、ホントに死んじゃうのかな。。。
予告もないし。。。来週が待ち遠しいです~!
投稿: くう | 2009年3月 8日 (日) 02時43分
>そもそも宏が風太郎を引き取っていれば


うんうん、今更言っても仕方ないけど、
元々は優しい少年だった風太郎なので、
その不憫な境遇さえなければ、銭ゲバとは
ならなかったのではと思ってしまいますよねー。
そして、健蔵父ちゃんにしても、元々は
真面目な会社員だったらしいので、
会社に裏切られるような事が無ければ・・・と
それも残念に思ったりして
伊豆屋にしても、出来の悪いシンイチさえいなければ
こんな目には合わなかったろうに
お金や理不尽な出来事で、人間はこうも簡単に
豹変してしまうんですね。このドラマを見て、
そんな登場人物達に同情したり、自分はああはなるまいと
思えるうちは、まぁまぁマシな人生を送ってるといえるのかも
投稿: まこ | 2009年3月 8日 (日) 21時16分
くうさん
結局、風太郎はあの伊豆屋の人たちに
最後の望みみたいなものを賭けてたんだと思います。
あんな事しといて勝手な言い草だけど
今度こそ、お金より心・・・って言葉を
裏切らない人たちかもしれない、と。
結局、自分が言い続けてきたように世の中金って事がわかってしまい
でも、そのお金でも人は幸せになれない、という事にも気づき
もう死ぬしかない。と、なっちゃったんでしょうね。
>でも、あんなに借金抱えちゃったら、ああなるのも無理ない気がしますわ~。
これこそ正に、風太郎が宏を殺してしまった理由と同じなんだろうね。
状況は違うけど、風太郎はいつも生活を脅かされるほどお金がなかったわけで。。。
伊豆屋さんの借金と何ら変わりはないと思う。
どんなラストなんだろねー。
健蔵は結局このまま生き続けるのか・・・^^;
投稿: せるふぉん | 2009年3月 9日 (月) 01時50分
まこさん
どんな人でも余裕ある立場ならば良いところが
たくさんあるものだと思います。
父ちゃんにしても伊豆屋さんにしても気の毒な面はあるけど
それでもやっぱり豹変してしまうのは、その人たちの
持ってるものが表に出るだけなんじゃないかな~。
どんな人でもそういうダークな面を持ってるハズで
普段はそれを見せずに生きていられるんだろうけど
風太郎は子供でありながら、そんな人間の真っ暗な面ばかり
見て大人になっちゃったんだろうね。
残酷だよね、子供なんだもん。
子供には現実的な生活を支える力はないもん。
しかしやはり、風太郎をあんな人間にしてしまった
そもそもの理由は健蔵。
やっぱり責任取らなきゃーダメだよね~(私って鬼 笑)
投稿: せるふぉん | 2009年3月 9日 (月) 01時57分