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椿 三十郎  

Still0128 Still0129 こうきたか、織田裕二・・・・・・・。

エンドロールを見ながら、そう思いました。

彼を演技派だとか素晴らしい役者だとか決して思ってるわけではありません(お・・・おいおい^^;)が、昔からどういうわけか観たくなってしまう俳優さんなんですよね。

Still0130 彼の着眼点というか、いつも新しいところに挑戦する貪欲さとか、結構自意識過剰なところとか(失礼)嫌いじゃないんですよね。どうにも気になってしまう(笑)

あ、そうそういつもの注意事項を書いちゃいますね。

ここから先はネタバレを含んでいます。これから観賞予定のある方はたぶん読まない方がいいでしょう。

 

*画像は小さいですが、解説が入ったりしているのでクリックしてみてください。

  

Still0141 Still0125最初から気になっていたのが、まず主演が織田裕二だということ。あまりにイメージが強いというか、彼自身のキャラが濃すぎるという事と、彼が時代劇に挑戦したというのを今まで聞いた覚えがなく、たぶんこれが初挑戦であるという事。(厳密に言うと以前に出演した事があるらしいが、殺陣については初挑戦だったらしい)初挑戦で椿三十郎!?これまた、ものすごい濃い・・・・なんてもんじゃない。世界のクロサワ&三船コンビの代表作である一本をリメイクするという事。

Still0132 Still0136 とりあえず前売りを買い(なにげにやる気マンマン/笑)公開初日の今日、早速行ってきました☆

わたしはクロサワ作品の方の椿三十郎はかなり以前に(子供の頃?)見た覚えはありますが、ところどころしか印象に残っていません。ですから今回の作品はわりと何の先入観も持たずに観ることができました。

唐突に話の本題に入り、問題が解決したら去って終わり(笑)
何ともわかりやすく、無駄な場面がない。冒頭のシーンはもう少し何かあっても良いんじゃないかな、とも思いましたが昔の脚本通りという事なので、まあそれもありなのかな・・・・と思いつつ、三十郎が若侍たちに肩入れするまでの展開があっけなく、何でこれでそこまで味方しちゃうの・・・・・・と引っ掛かった部分でもありました。

Still0131 Still0134 結局、ダメダメな若侍9人衆を従えて、剣の腕だけではなく頭の回転の良さも見せる三十郎。あれだけ助けてもらっても三十郎を信じられず、捕らえられて大脱出劇を展開する事になってしまったり、あまりのダメダメぶりに微笑ましいというより、思わず苦笑してしまいました。
ここで有名な21人斬りなるものが展開されるわけですが、織田裕二の殺陣の見事さに驚きました。いくら格好良くても殺陣が台無しな俳優さんて多いからなぁ~ってのが一番の心配だったのですが、あまりの予想外の殺陣にビックリしてしまいました。
Still0133 Still0135 速いんですよね、リアルだし。
こんなの、ちっとも良くないよ。って人もたぶんいるのでしょうが、わたしは見事だと思いましたね~。綺麗じゃないけど、人が実際に斬り合ったらこれに近いんじゃないかな・・・・と思わせる立ち回りです。
この立ち回りはもう一度観てみたいかなぁ~。
城代家老の妻(中村玉緒)に指摘された刀の抜き身のようなギラギラした雰囲気ってのも織田裕二にあってたと思いますよ。現代劇のイメージが強いから良くなかった、という意見もあるようですが、こういうギラギラ感て、今の俳優さんてなかなかないんじゃないかなぁ。
あの古臭いセリフ回しと彼の不器用な感じが、結構マッチしてるんですけどね~(それこそマニアな視点なので一般的な意見じゃないですけど ^^;)

Still0142 松山ケンイチや佐々木蔵之助も予想に反して(笑)良かったですね~。
敵方の侍である佐々木演じる「押入れ侍」こと木村がだんだんと9人衆と三十郎に肩入れしてしまうのが面白かったです。

良かったような失敗なような、ある意味予想通りだったのがトヨエツ(笑)
彼の機械的な声とか中性的な風貌が時代劇にマッチするのか、ちょっと疑問だったんですが見終わった今でもその疑問は解決されず(爆)

中村玉緒は・・・・・。(以下省略)

昔の作品と比べれば不満のある人は多いのでしょうが、いつの時代もそういう違和感は変わらないでしょうね。だからこの三十郎も2007年度版として過去のものになっていくのでしょう。
映画館の中のお客さんはほとんどが男性。女性はほんとに片手ほどしかいませんでした(笑)おじいちゃん世代の方も多かったし。
Still0143 Still0144 いろんな意味でプレッシャーの多い作品だったでしょうね。監督や俳優さんの勇気に脱帽です。

  

椿三十郎 オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:サントラ

椿三十郎 オリジナル・サウンドトラック

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2007年映画感想」カテゴリの記事

コメント

この映像はめざましTVですね。
私も見ました。
室戸半兵衛と椿三十郎の対決シーンは、脚本に詳しく描写されてなかったんですよね。
如何するのかなぁと想って観てました。
リプレイはうーんだけどアレもアリかなぁ。
織田裕二の芸達者ぶりはさすがでした。

投稿: たかひょ | 2007年12月 2日 (日) 19時05分

たかひょさん

コメントありがとうございます☆
そうですね、昔の脚本だと決闘シーンは書かれていなかったらしいですね。
実際一瞬で決着がついた映像になっているわけで
今回の作品は、そこんとこが大きく違うみたいですね。

わたしは今回の決闘シーン、結構好きですけど確かにリプレイは賛否両論かも、ですね。ちょっと宮本武蔵的な策士だったのかな、って印象ですが。

もともと好きな俳優なんですけど、ここまでやれるとは思ってませんでした。
(ひどい言い様・・・笑)
でも、確かに今は昔の作品もデジタルリマスターしたDVDなどで観賞できるし、リメイクするなら別物的な作品にしないとあまり意味ないかもしれませんね。

投稿: せるふぉん | 2007年12月 2日 (日) 21時13分

私は松山ケンイチ君が見たいんだけど、どうしようか迷い中です。

たしかに時代劇で殺陣がダメだったら興ざめですが、織田さんのことだから相当本格的に練習したんだろうなぁと思います。

オリジナルは見たことないけど、ストーリーもおもしろそうだし、見てみようかな・・・。

投稿: | 2007年12月 2日 (日) 21時54分

栞さん

コメントありがとうございます。
ずばり、男臭い時代劇ですよ(笑)
それだけでも昔の作品の流れは汲んでいるかな・・・と思います。
ですが、それだけに女性受けは真っ二つに分かれるところだろうと思います。

まず、時代劇があまり好きでない方にはオススメできませんね。。
あの古臭いセリフ回しがわたしは気に入っているのですが
それが鼻につく、という人もいるようです。

松山ケンイチくん・・・とても良かったです。
彼らしからぬ役どころでした(笑)

投稿: せるふぉん | 2007年12月 3日 (月) 00時03分

せるふぉんさん、こんばんは。
TVドラマでTBでお邪魔させていただくことはありましたが、コメントは初めてです。

織田三十郎ならではの良さは感じました。
ただ、私はぎらぎらという表現が、今ひとつ彼にはしっくり来なくて、比較する気はなくても、どこかでやはり三船三十郎と比べて、と思ってしまっているからかもしれません。
(と、言ってもオリジナルは部分的にしか観てないんですが^;)

織田さんの演技だけを純粋に見ていたら、ぎらぎら感があったのかもしれないですね。
可愛いような、頼れる兄貴のような、そんな印象の方が強かったものですから。

分かりやすくて、楽しめる作品だと思いました。
ただ、冒頭の若侍たちの話がいきなりで、状況を掴むのに時間が掛かりました。

投稿: さくらこ | 2007年12月 7日 (金) 18時04分

面白かったです。
若手侍たちはみな好印象のうちに見終えることができました。微妙にカツラが浮いている?と思わないでもなかったですが、そのぐらいでしょうか。
私は玉緒さん好きでした。あのびょ〜んとしたテンポの台詞は必要なもの。お嬢さんとの天然コンビに違和感はなしでした。
そして私もオリジナルの呪縛からは逃れきれなかった人。なにせ先人が先人ですから、それはいたしかたないかなと思います。
殺陣については特に感想はありません。オリジナルの殺陣は早すぎて、重いはずの刀が竹光じゃないの?と思ってしまう私ですので、かえって見やすいかなと思うくらい。
とはいえ総じて面白く見られたことは確か。
時代劇は今後、表現に規制はあるかもしれませんが、作り続けられていってほしい分野ですね。

投稿: 緑あひる | 2007年12月 7日 (金) 22時52分

さくらこさん

コメントありがとうございます☆

そうですね、オリジナルと比べたらどうしても見劣りしてしまうのは仕方ないでしょうね。。どんな作品であってもオリジナルが持つ力強さというのは、マネできないものだと思いますし。

しかし、この作品に手をつけたというところを、あえて評価するならば、まあまあ・・・と見た人が言えばもうそれで大成功なのかもしれません。
これをリメイクって発想がどこからきたのかなぁぁ~と、誰もが思ったんじゃないですかね(笑)

織田版としては、わたしは特に不満はなかったです。

投稿: せるふぉん | 2007年12月 8日 (土) 00時05分

緑あひるさん

三船さんの殺陣は速すぎてフィルムじゃ映らないとかいう話は有名ですよね。
確かにオモチャでも振り回しているみたいです(笑)

まあ、今回はあの偉大な作品のリメイクだ、として見られるところが最大の売りであり、ハンデでもあると思いますね。
しかし単純にこの作品だけ見れば十分に面白いと思いますし、若い世代にも楽しめる作りになってると思います。

時代劇も現代劇同様、どんどん時代と共に変わってきていますが
「サムライ」の心意気とか誇りとか魂とか、そういうものを現代のサラリーマン的に描いたり、わかりやすく描くのはいいんですが、妙にかけ引きみたいな部分だけが強調されて、肝心なところがどんどん変形してしまっているような気がします。

視聴者の気持ちをうまく捉えながら、時代劇ならではの精神を表現していけるような作品が作られていくと嬉しいですね。そうでなければ、着物にまげをつけた現代劇になってしまいますから。

今回の椿三十郎は賛否両論のようですけど、この作品にあえて手をつけた関係者の心意気を感じる事はできました。

投稿: せるふぉん | 2007年12月 8日 (土) 00時18分

TB有難うございました。
確かにクロサワ作品をリメイクした勇気は買います、が、、、
余りにも意識しすぎた演技にちょっと違和感を感じてしまいました。
脇はいい味出してましたですね。

投稿: くまんちゅう | 2007年12月 9日 (日) 21時38分

くまんちゅうさん

コメントありがとうございます☆
そうですね~、確かに三船さんにソックリな部分は多かったですよね。
「10人だっ!」っていうセリフなんてアクセントまで似てましたから(笑)
まあ、織田くん自体には賛否両論でしょうが、彼自身オファーを受けた形でこの役に挑んだわけですから、相当な重圧だったんじゃないかな~とも想像します。

森田監督がどういう意図でこの作品に手を出したのかよくわからないのですが
三十郎だけでなく、そもそもこの作品自体が昔の脚本を使用してリメイクしたわけで、そこんとこが成功の要因なのかもしれず、でもだったらリメイクした意味あんの?的な部分でもあり・・・(笑)
オリジナルと比べたらどうしても見劣りはしますが、わたし的には及第点かな・・・という感じでした。

投稿: せるふぉん | 2007年12月 9日 (日) 22時06分

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