幸せのちから
すみません、ちょっとココログフリーが不調だった為、日を改めてのUPになりました。
どろろとこの作品と、どっちを後にしようかしばらく考えました(笑)後味悪いのは2本目に持ってきたくないし、時間があったらマリー・アントワネットも観たかったんですが、さすがに時間の都合で無理でした。
結局朝一でスタートの早かった「どろろ」を先に観たんですが、まあどちらも同じような感じというか両方とも爽やかなハッピーエンドなので結果的にはどちらでも良かったかも。
では・・・・
ここから先はネタバレを含んでいます。これから観賞される方、十分ご注意ください!!
そうですね・・・・まず、この作品はわたしが期待していたものとはちょっと違っていました。ドン底から這い上がった男の話、という認識で映画館に行ったのですが・・・・、う~ん、どうだろう、貧乏暮らしを息子と共に乗り切って助けられた男の話?って印象でしょうか一口に言うと。
あまり思慮深いとは思われぬ行動で医療器具に全財産投資してしまい、思うように売れずついに妻に出て行かれてしまう主人公のクリス。この妻、一見冷たいように見えるけれど仕方なかったんでしょうね~。家賃の支払い、税金の督促と切羽詰った状況なのに肝心の夫はどこか呑気に感じられる。夫は夫なりに頑張ってるんですけど、こういう時の男性の行動ってのはどこか現実的でないというか、絵空事ばかり追ってしまって女性にかなりの負担がかかってしまうのはどこの家庭もあまり変わらないような気がします。
それにしてもこの状況で6ヶ月間、無給の養成コースに入る事を選んだこのクリスは、すごいというよりどうかしてたのでは?(笑)いや、たぶんそうしなければいけない、というような内なる声とか運命にしたがったのかな。普通だったらこの状況で半年も無給状態にはなれないですからね。子供も無理矢理引き取ったわけですし。
しかし、頑張っても頑張ってもどんどん辛い状況に追いこまれ、やっと全部売った医療器具の代金を税金の差し押さえで全部持っていかれてしまう。こういう時、国は非情ですよね~。確かに一人一人の都合を考えていたら税金なんて払う人いなくなってしまうのかもしれないけど、下手すりゃこの差し押さえが原因で親子2人死んでしまったかもしれないわけですよね。駅のトイレで息子を抱えながら泣いているクリスを観て、確かにこれ以上の不幸はないかもな~と思えましたが、考えてみると子供がいなければもっと楽に自分の思うようにできたかもしれないけれど、子供がいなければここまで努力はできなかったかも・・・とも思えます。しかし、この惨めな状況で何が辛いって子供を抱えてこんな状況にいるってのは自分一人以上に辛いものですよね。その気持ちはよぉ~くわかります。
しかし、この子役はいいですねー!!
ウィル・スミスの実の息子さんだそうですが、こりゃー見事な演技ですよ。本当の親子だからこその、この雰囲気が出たのかもしれませんね。
医療器具がたびたび盗まれたり、落とした物を拾って持ち歩いていた人から取り返したり、その度クリスを救うわけですが、常に2人と行動を共にしているこの器具。養成コースの勉強とか大変さ以上の大事なキーワードというか必須アイテムだったような(笑)
一番最初の養成コースへのメンバー入りの為の面接の時、警察から直行したクリスはアパートのペンキ塗りをしていた時の服装のまま、頭からペンキだらけで行ったわけですが、ラストに同じ面接官たちに「今日はいいシャツだ」と言われ、「今日は最終日だから、いいシャツで来た」と答えるクリス。その彼に「明日もそうしろ、きみの初日だからね」と答える上司たち。つまり20倍の倍率に勝ち残り、彼が20人中唯一の採用者になったわけだが、この時は自然と涙が出ましたよ。感動した、って言うより「良かった、助かったあぁ~」って感じの涙でした。ぶっちゃけこのクリスの涙もそうじゃないかな?もちろん血の滲むような努力の連続、月明かりで本を読んだり、毎日教会に並んで息子の泊まる部屋を確保したり、昼間は一流のビジネスマンたちを相手に商談。そんな半年を振り返れば感慨無量だったと思います。でも、最後の一台の器具が売れたお金であと4週間ならもつ、というギリギリの状態での採用だったわけです。
「助かったぁ~!」ってのが、本音ですよね。
しかし、これで終わっちゃったのが残念なんですよね。
億万長者になったクリスの姿も少し観たかった気もするし、どんな風に勉強してどんな風に客を取って・・・・というのをもうちょっと強く見せても良かったような気もしますけど。どん底生活にばかり話がいっちゃって、肝心の養成コースの方が薄かった。正直、これで受かるの?って印象になっちゃうのが残念。トゥィッスルとのルービックキューブのエピソードは良かったですが、このトゥィッスルとアメフトの試合に連れてってくれたおっちゃん(すみません、名前忘れた^^;)があまりうまく使われてなかったよう気がします。
このアメフトに行った事がクリスを助けてくれるわけですが、そこが全く描かれてなかったのが非情に残念。おそらく時間の関係上、描ききれなかったのでしょう。上映時間を考えるともうちょっと長めでも良かったような気がします。
そうだなぁ・・・。女性には受けるかもしれません。
ただサクセスした男の話を観たい人には、ちょっと違うかもしれません。
(これで自分が精神的にはオヤジなのが、露呈・・・^^;)
![]() |
![]() |
幸せのちから 著者:クリス・ガードナー |
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2015.03.15)
- 久々にTAKAYA館更新☆(2015.02.01)
- X-Files リブート?(2015.01.21)
「2007年映画感想」カテゴリの記事
- 魍魎の匣 観たっ☆(2007.12.22)
- 椿 三十郎 (2007.12.01)
- ボーン・アルティメイタム 観たっっっ!(2007.11.12)
- ALWAYS 続・三丁目の夕日 観た☆(2007.11.04)
- HERO 観た!(2007.10.13)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは!
こちらと『どろろ』へのTBありがとうございました。
私の方のTBですが、何度か試しましたが反映されません。
どうも申し訳ありません。
ウイル・スミス父子の演技は良かったですね。
この映画は実子だった事が正解だったと思いました。
ウイルの息子を見る目が優しくて、普段も優しいパパなのかな。。。と想像しました。
投稿: 由香 | 2007年2月10日 (土) 18時49分
YUKAさん
コメントありがとうございます。
すみません、ココログが最近調子悪いらしいんです。
お手間をかけさせまして、申し訳ありませんでした ^^;
ストーリー的にちょっと惜しいところもありましたが
従来のサクセスストーリーとは違う視点がまたいいのでしょう。
ラスト、クリス親子とスレ違う男性がクリス・ガードナー本人だそうですね。なるほど、貫禄のある方でした。
投稿: せるふぉん | 2007年2月10日 (土) 19時29分